叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
「冬樹……っ!」
昼休みの教室に仁が慌てたように飛び込んで来る。
俺は優花ちゃんと話していたのを止めて息が切れ切れの仁を見た。
「そんなに焦ってどうしたんだ、仁」
「ゆうっ……優夜ちゃんがぁ……っ!」
出て来た名前に驚いて立ち上がった。
相沢が、どうしたんだよ!?
一瞬頭をよぎったイヤなことを無理やりどこかに押しやる。
大丈夫……だよな。
相沢は……生きてる……よな?
言い聞かせるように心の中で唱えた。
「相沢が……どうした?」
「今っ……先生が話してたんだけど!」
仁の言葉を優花ちゃんと待った。
……でも、聞きたくないと、思った。
「優夜ちゃんの意識が戻ったって!」
……え?
「ほんとかっ!?」
「ほんとなのっ?仁くん。よかった……!」
嬉しくてついつい声が大きくなった。
優花ちゃんを見て、仁と3人で喜んだ。