叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



そして相沢の意識が戻ってから1週間が経った。


俺は今、病院の屋上にあるベンチに座って、あの日と同じぐらい綺麗な青空を見ている。


学校が終わってから1日もかかさず病院に通っている俺を、



「お母さんたちより来るってどういうこと」



って相沢は笑う。



「だってここに来ないと相沢に会えないから」



って返したら目をそらされた。

そして少しだけ頬が赤くなったのを俺は見逃さなかった。



「あ、いたいた!冬樹くんっ」



明るく可愛らしい声が俺のもとへ届く。


振り向く間もなく隣に座ったのは優花ちゃんだった。



「最近どう?優夜のことまだ好き?」


「相沢のことキライになれる気がしないんだけど、なんで?」



< 272 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop