叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


こんなこと言って、ただの自惚れかもしれないけど……。

俺のためにオシャレしてくれたとするなら、本当に嬉しい。



「……今日の冬樹、なんか変」


「そうかな?」


「そうだよっ……!」


「いや?」


「え?」



俺、結構思うがままに行動してる。


手を繋ぎたかったから触れた。

可愛いと思ったからそう言った。


こんな俺はイヤなのか?



「……やじゃ、ないよ」



そして今、上目遣いで俺を見る彼女を心の底から抱きしめたいと思った。


……相沢は俺の心を奪って離さない。


きっと無自覚なんだろうな。



「よかった。……メリーゴーランド行こう」



でも、さすがに抱きしめるのはやめた。


それをするのは俺がちゃんと相沢に想いを伝えて、相沢の気持ちを聞いてからだと思ったからだ。



「ん〜っ、めちゃ美味しいね!」


「うん。ここ選んで正解だったな」



昼過ぎになって遊園地内にあるレストランに入った。

暖房が効いててすごく暖かい。


雰囲気も居心地がよくて、料理も美味しい。
適当に選んだけどこの店でよかった。


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