叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
死ぬのは、今でも怖い。
だけど、優花への罪悪感と冬樹といる時の幸福感の間で私は押し潰されそうなぐらい辛かった。
飛び降りたら、このぐちゃぐちゃな気持ちも、なくなるかな……。
ーーその時だった。
「……待ってっ!行くなっ相沢ッ!!」
屋上の扉が激しく音を立てて開いた。
……さすが、早いなぁ、冬樹は。
でも私決めたから。
本当に、ごめんなさい。
こんな私のこと、許さなくても、いいよ。
そのまま私は一筋の涙を頬に伝わせて……。
鳥のように、飛び降りた。
生まれ変わったらもう一度、冬樹のもとへ……。
その願いが叶ったその時は、
大好きな君に、私から。
自分の言葉で伝えてもいいですか?
冬樹のことが……大好きですって。
自分の声で。
【END】

