叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
「じゃあ、好きなひとは?」
その一言に相沢は固まる。
予想以上のリアクションに、少しだけ笑ってしまう。
ふははっ。
「なんてな!いーよ、言わなくて」
『〜〜っ!』
「はは!怒った?」
恥ずかしそうに『もぉ〜っ』と、俺の肩を叩く彼女。すっげぇ可愛い。全然痛くねーし。
まだ聞かない。
聞いて俺の名前じゃなかったらイヤだし。
今度聞く時は、俺の名前を…ーーーー
「こらぁー!!お前らサボってんじゃねーよ!」
体育館から仁が叫んでいる。
すぐ隣をみると大きな瞳と目が合って、同時に笑みがこぼれた。