叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
少なくとも、今の俺は母さんに対してそう思ってるんだ。
「でも冬樹の優しさを見てると、冬樹を好きな子が不安になるね」
「え?」
「冬樹くんって、もしかしてさっきの子が好きなの?って思われちゃって、恋愛とか上手く行かなそう」
能天気に笑いながら言う仁。
やつの言葉を聞いて、なぜかわからないけど斜前の席に座る相沢を見てしまった。
バカか。
相沢が俺のこと好きなわけねぇ…
「女の子は特別が好きなんだぜ?」
仁が俺の耳に手をやってコソッと話して来た。
…そうなのか?
でも、特別ってなに?
特別って、どうやったらできるわけ?