叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


守ってやりたい。


相沢を苦しめるものから全て。

相沢の敵になるもの全て。


彼女が雨に濡れているなら、俺が、相沢の傘になりたい。


悲しみに暮れているのなら、俺が、君を照らす太陽になりたい。


こんな温かくて、大切な気持ち。


誰かを想うと、こんなにも強くなれるんだと、相沢?


俺はキミに出会ってから知ったんだよ。



「くそ……っ」



もどかしい。

すげぇー、もどかしいよ……。


まだ遠い。また遠くなる。


どんなに走って追いかけても、キミは器用に俺の手からスルリとすり抜けて行ってしまう。


笑いながら、独りになろうとする。


涙をけして人には見せないで。


近づいたと思ったら、まだまだで。

触れられると思ったら、見失って。


独りでなに抱えてんだよ。

その心の中に、なにをしまい込んでいるんだよ。


教えてくれ……!


ほんのひと欠片でもいいから。



君が苦しんでると思うと、俺も苦しいから……。


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