SトロベリージャM
メイドは、お時儀をして部屋から出て行った。


彼女たちの技術は、実野里から見るとプロ並に思えた。


鏡に映った素の顔は、技術とカラーが塗りこまれていく度に、立体感が増していった。


全身鏡に映すと、今までに出会ったことのない自分の姿が存在した。


(あなたは誰?)


1人で問いかけてしまった。


すると、勝手に答えが返ってきた。


(わたしは、都会の実野里。どっちが綺麗?森の妖精と近代技術の黒アゲハ。)


(わたしは、今まで森の妖精だった。これからも、ずっと森の妖精よ。)


(あなた、もったいないわ。ダイと結ばれて、都会を謳歌すればいいのに。大地なんているかいないかも分からないじゃない。)


(分からないけれど・・大地はきっと帰ってきてくれる。もし、わたしがダイへの気持ちを止められなくなったときは、ダイと一緒にこの森を守ってもらいたいって伝えるわ。)


(あなた、妖精なのにずるいのね。2人が好きなんて。)


(そ・・それは・・。)





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