SトロベリージャM
隣で感じた香りと風は、すぐに上から下へ移動した。

それは、ダイが実野里の横に来て、床に膝立ちしたからだ。


そして、水をすくうように優しく、実野里の頬っぺたに両手を添えた。


「なぁ、実野里、俺はお前のことが本気で好きだ。他の人じゃだめなんだ。実野里しか見えない。お前は、初恋の大地が1番良いのか?」


実野里は、薄っすら目を開いて、ダイを見つめた。


酔いなんて、もうとっくに冷めていた。


「わたしは、最低なの・・。だって、忘れられない初恋の大地と、気持ちを満たしてくれるすぐ傍の大地、2人のことを考えてしまうんだから・・。それって二股ってことだよ・・。」


ダイは、優しく微笑んで、左手で実野里の手を軽く握り、右手で髪を梳いた。


「どっちにしろ、俺のことが好きなんだろ?ありがとな。」


気持ちを溜めるグラスが一杯になって溢れ出したが、その気持ちを言葉では表現できなかった。




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