SトロベリージャM
実野里は我に返り、ダイを突き放していた。


「信じられない!何言ってるの?そんなこと許されるわけないわよ!」


ダイは、腕を組み、わざとらしく頭を傾けた。


「何でだ?俺たち付き合ってんだぞ。あたりまえのことじゃないか。」


「・・た・・確かに・・。ちょ・・ちょっと待って・・。もしかして、今日するの・・?」


「そのために、ここまで来た。」


ダイは、急に真剣な顔付きに変わった。


「ちょ・・ちょっと・・、車はどうするの?ダイの高級車があったら、皆にバレるじゃない!」


「送ってもらったから、大丈夫だ。」


「誰にっっ!?」


(その人に、わたしの家が分かっちゃたってことだよ!)


「玲。」


「・・・。」


実野里は自分の中にいる、呆れ君と焦り君、羞恥ちゃんが、絶壁からバンジージャンプしている姿が、頭に浮かんできた。


自分でも訳が分からなくなり、言葉を失っていた。


「明日は、早朝から実野里の車で会社に行けば、誰にも見つからずに済むだろ?まぁ、そういうことだから、今日は頼んだぞ。」



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