SトロベリージャM
「いや・・頼まれないし。」


ボソッと呟くと、ダイは実野里の顎を親指で持ち上げた。


「おい、カジミノ。俺様に、何か言ったか?」


ダイは、頂点へ登りつめた至上最強の悪魔へと変化していた。


切れ長の目の中の瞳がギラリと光り、その下に高く筋の通った芸術品のような鼻
が待ち構え、それらを受け止めるように美しく整った悪戯な唇が飾られていた。


綺麗すぎて、いつ見ても心臓に悪いくらいドキドキしてしまう。


(怖いけど、綺麗なダイ・・。)


実野里は、悪魔の美貌に心奪われ、承諾してしまう破目になってしまった。


「分かりましたよっ!頼まれますぅ!」


その一言で、悪魔は召還され、実野里は自由の身になった。


「あのさ、気になったことがあるんだけど、社長にわたしがネット販売してることがバレたら、まずくないかな?」


「あぁ、大丈夫だ。あいつは、田舎の特産品なんぞに興味がない。ましてや、商品をわざわざ調べたりすることもない。都会1色で出来た最先端野郎だ。」


(いや・・どんな野郎ですか?)


とにかく、気付かれていないことが分かったので、一安心した実野里だった。

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