SトロベリージャM
~Side 実野里~

わたしは、思った通り、ベットの上に寝かされた。


ダイは、ジャムが付いた唇で、軽くキスをしてきた。


「ねぇ、ダイ、わたし、あなたとのファーストキスで気付いてしまったの。あなたとのキスは、初めてじゃなかってことに。左から右になぞるようにキスをするのよ、大地は。あなたも同じよ。」


ダイは、クスッと笑った。


「バレた?あぁ、俺は大地だよ。でも、お前の初恋の大地ではない。都会に染まってしまった偽物だ。だから、正体を一生明かすつもりはなかった。新しい俺を好きになれば、お前の初恋は綺麗なままだからな。」


わたしは、今の大地は偽物でないと思った。


「あなたは、また生まれ変わったのよ。わたしの愛するものを愛してくれようとしてる。だから、本物の大地よ。」


わたしたちは、瞬きを忘れるほど、熱く見つめ合った。


何年も待ち続けた寂しさで開いた穴を、埋め合うように。


「俺は、まだ完璧じゃない。お前にとったら、悪者だ。」


「わたし、待つよ。待つことには慣れたみたい。だけど、楽しみに待てる。大地がいるから、ひとりじゃないもの。」
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