SトロベリージャM
大地は、呼吸を許さないほど、立て続けに唇を奪った。


「大地・・。」


「何回キスしても、交わっても落ち着かないんだ。お前がいなくなってしまいそうで。」


実野里は、妖精の微笑を浮かべた。


「大丈夫よ。わたしたちは、地の果てまで一緒よ。」


「あの森は、お前の存在そのものだ。絶対、無くすわけにはいかない。お前を壊そうとするやつは、俺が許さない!」


実野里は、大地の心と身体が、怒りで熱くなってきたことに気付き、冷たい手を大地の頬に添えた。


「ありがとう。大地、愛し・・っ!?」


急に、シャツのボタンを外され、露わになった胸元にチリっとした痛みが走った。


(また、やられた・・。先週、家で体中が痕だらけになって、やっと治ってきたところなのに・・。)


百獣の王、大地に、いつか食われてしまうんじゃないかと、実野里は不安になった。


すでに、違う意味では食われているが・・。


「俺も、愛してる。」


耳元で響いた声は、‘色気’という2文字を連想させるものだった。


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