SトロベリージャM
実野里は、驚愕で目を見開いた。


「何ですって!?そんなわけないわ。皆がそんなこと・・。」


鬼は、悪戯な笑みを浮かべた。


「したさ。全員のサインをもらった。そして、今は家で待機するように言った。まぁ、皆、よほどお前さんを社長息子と結婚させるのが嫌だったんだろう。家から出てこなくなったお前を見てからはな。」


(なんて卑怯なの。皆を騙して・・。許せない!)


「このやろ~っ!」


大地が、鬼に殴りかかろうと1歩を踏み出していた。


そのとき、実野里は大地の服を掴み、必死に止めた。


「実野里!?」


「だめ、力づくでは何も解決しないわ。」


熱狂した大地を落ち着かせるように、耳元で囁いた。


「賢い妖精だね。そう、何事も暴力では解決しない。権力と金で解決するのさ。まぁ、俺も人間だから、慈悲だってあるよ。選択支を君にあげよう。森を取るか、大地を取るかね。」


(それは、わたしにとって、一生かかっても出せない答えだろう。)


ただ、沈黙が流れた。
< 207 / 225 >

この作品をシェア

pagetop