SトロベリージャM
「「!?」」


響き渡ったその声で、全ての動きが止まった。


そこに立っていたのは、現在、日本トップ企業の社長息子、柴谷玲だった。


サラサラの黒髪を風になびかせながら、堂々と立つその姿には、全く嫌味のない美しい威厳を放っていた。


「玲!どうしてお前がこんなところにいるんだ!?」


大地は、驚きで玲を凝視していた。


そして、鬼は言い放った。


「シャムスにアナリートとの契約は無関係のはずですが?」


「いや、無関係とは言えないね。」


次に響き渡ったその声も、別人だった。


玲の後ろから出てきたのは、拓斗、そして、その横からひょっこり出てきたのは
鞠菜だった。


「勝手に俺の鞠菜を取らないでくれ。」


妖精、悪魔、鬼は、アンビリーバボーな眼差しで拓斗と鞠菜を見た。


「えっ、え~っ!拓斗君、どういうこと?」


「どういうことって、俺たちは両思いなんだ。鞠菜は恥ずかしがりやだから、両親にも言っていなかったんだよ。知っているのは、玲兄と俺だけ。昨日、鞠菜の両親に挨拶に行って、伝えたんだ。将来、僕に鞠菜さんをくださいって。そうしたら、OKが出たよ。」
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