SトロベリージャM
しばらくして、ベルが鳴ったので、急いで店内に戻った。


「いらっしゃいませ。」


「こんにちは~。」


入り口に立っていたのは、由梨さんと塾に通っている親子2組。


「久しぶりですね。」


皆が、口々に挨拶の言葉をかけた。


子どもたちには、さっき作ったパウンドケーキを用意してあげた。


由梨さんと保護者の方には、クッキーと紅茶をテーブルに並べた。



「最近、秘書の仕事はどうですか?」


由梨さんが優しく微笑んだ。


保護者の方も、実野里の回答を待っていた。


「はい、なんとか、アシスタントっぽくなってきましたが、まだまだ卵ですよ。建設予定日などは、まだ未定みたいです。切羽詰まった感じではないので、少しほっとしています。でも、急に決まることもありえるので、心構えはいつもしていますね。最近、更に地獄耳になりました。わたしは、皆の情報通なので。」


皆で、笑い合った。


外から見ると、エレガントなお茶会に見えるだろうが、中では、想像もつかないほど、シビアな話が繰り広げられていた。


もちろん、上司ダイとのSトロベリージャMな関係は秘密だが・・。
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