野獣に魅せられて・・・
「未来、まずは礼を言うよ」


「ううん。私は何もしてないよ?

それより、誤解が解けてよかったね?」

そう言って微笑む未来。

・・・でも、

オレの心は複雑だった。

・・・

「この写真の事、

いつから知ってたんだ?」


「…付き合い始めて、すぐ、かな」

未来はオレから窓に、

目線を打ちし、呟くように言った。

・・・

「この写真は」


「・・・知ってるよ。

その彼女の事・・・

ずっと好きだったんだよね?

たぶん、今でもずっと」


「…未来」


「でもね、別れないよ?

その彼女とは、何ともないんだよね?

今は私が彼女なんだし・・・」


「…未来、オレ」

「…言わないで」
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