そばにいるよ。
昼休み。
屋上には、朱翔、緋里がいた。
「ねぇ、朱ちゃん。」
「何だよ、緋里。」
「あの二人、全然変わってないね?」
フフッ、と笑う緋里。
それにつられるように、ククッ、と笑う朱翔。
「だな。双子っていう関係に捕らわれすぎて、気持ちがすれ違いがありすぎ。そんな関係を気にしてちゃ、恋愛する資格ない。」
「それ、朱翔が言えること?」
「言えない………かもな。」
ハハッ、と掠れた笑みをする朱翔。
その態度に不満を持つ緋里。
「………何で、否定するの…。」
「ん、何か言ったか?」
「…………ううん、何でもない!さてと、今日から、始めようか。」
「大切なモノを解らせる為にな。」
二人は、クスッ、と笑みをし、屋上にあるちょっとした部屋へ作戦会議をしに、入っていった。
これから、大切なモノを気づかせる朱翔と緋里の計画の幕が開けた―――。
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