そばにいるよ。
大切な人
あれから、数ヶ月経った。
もう今は、紫月と目を合わすことすら、叶わなくなった。
紫月は毎日、朝帰りで授業も遅れてくる。
そして、授業に遅れてくる時も、昼食を食べている時も、帰る時も
緋里ちゃんがいつも隣にいる。
ニコニコと嬉しそうな笑顔で。
そんな二人を見るたびに、胸が痛くなる。
この痛みは、朱翔が居ても、消えない。
どうして……?
どうして、痛みが消えないの。
何で、紫月ばかり目で追うの?
解らない。
ねぇ、朱翔
―――この想いはいつになったら、消えてくれるの?