そばにいるよ。


これが、私と紫月が、決めた双子関係みたいなもの。





それから、私たちは、より一層、いつも一緒で、二人とも、相手の傍を離れずに、ずっとずっと仲が良かった。





そして、六年生の卒業式。





私たちは、こんな約束をする。





『もう卒業式、終わっちゃったな。』





『そうね、少し寂しい…。』





『……俺も。』





私と紫月は、六年生だけど、手を繋いで、木を覆い尽くすほど咲いている桜を、眺めながら、少し暗い気持ちでいた。





『………なぁ、』





『何?』





『二人だけの秘密の約束をしないか?』





何故か、そんなことを、言い出す紫月。





『………いいよ。』





訳が解らなかったけど、私は、少し嬉しくなって、オッケーした。






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