そばにいるよ。
『あのさ、もしこの先、どんなことが合っても、紗姫の傍にいる。
それが、例え、最悪な運命だとしても、絶対に、紗姫を見捨てて、傍を離れたりしない。
この桜の木に誓う。』
『ッ………、』
私は、とても嬉しかった。
紫月が、そんなことを、言ってくれるなんて、思ってもみなかったから。
『紗姫は、意外に涙脆いだな。』
フッと、優しく笑う紫月。
そんな紫月に、私は、ドキッとした。
そして、紫月が、いつも以上に、カッコよく見えた。
『わっ…私も、例え、どんなことが、合っても、紫月の傍を離れたりしないわ。
………それが、駄目なことだとしても。
ずっとずっと傍にいるわ。
この桜に誓って。』
私は、泣きながら、紫月に、笑いかけた。
『絶対に、約束だ。』
『ええ、約束よ、絶対に。』
――この時、私は、実の双子の兄に、恋をした。
それは、すぐにでも壊れてしまう、脆い恋を、してしまったんだ――……。
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