神龍と風の舞姫
「海斗ー、旅資金稼いできたよー」
会場の後ろの方、小さな土手に寝転がる海斗に、しるふは小走りで駆け寄る
服装はすでに踊っていた時のものではなく、いつもの純白のワンピースだ
人でごった返す会場から離れたところで海斗はいつもしるふの舞を見物する
普通なら離れすぎて見えないようなところからでも、海斗にはしっかりと見えている
それが神龍族と呼ばれる種族だ
人間とは体の構造そのものが異なる
「ああ、お疲れ」
しるふが近づいてきても特に体制を変えない海斗の隣にしるふは腰を下ろす
二人の間を優しく風が吹き抜ける
ここから100メートルほど離れた会場ではまだざわついているのがわかる
「ね、次、どこいこっか」
特に目的のない二人の旅はいつも行き当たりばったりだ
行きたいところに、気が向いたところに足を延ばす
どこかに定住することはない
長くて4日か5日くらいしかとどまらない(海斗が不在の時は別)
初めのうちはもう少しここにいたいなとか思ったけど、2年も経った今、すっかり慣れてしまった
会場の後ろの方、小さな土手に寝転がる海斗に、しるふは小走りで駆け寄る
服装はすでに踊っていた時のものではなく、いつもの純白のワンピースだ
人でごった返す会場から離れたところで海斗はいつもしるふの舞を見物する
普通なら離れすぎて見えないようなところからでも、海斗にはしっかりと見えている
それが神龍族と呼ばれる種族だ
人間とは体の構造そのものが異なる
「ああ、お疲れ」
しるふが近づいてきても特に体制を変えない海斗の隣にしるふは腰を下ろす
二人の間を優しく風が吹き抜ける
ここから100メートルほど離れた会場ではまだざわついているのがわかる
「ね、次、どこいこっか」
特に目的のない二人の旅はいつも行き当たりばったりだ
行きたいところに、気が向いたところに足を延ばす
どこかに定住することはない
長くて4日か5日くらいしかとどまらない(海斗が不在の時は別)
初めのうちはもう少しここにいたいなとか思ったけど、2年も経った今、すっかり慣れてしまった