一期一会 ~未来からの贈り物~
私の台詞に呆気に取られた琉司は、少しの間固まった。
そんな琉司の目の前で掌をヒラヒラとかざすと、再び意識を取り戻した様に琉司はピクリと肩を震わした。
「……いいのか?本当に!!」
「うん。とりあえず暇だし」
あたふたし出す琉司を横目に私は鞄を握り締め、教室の出口へ向かう。
そんな私の背を追い掛ける様に琉司も追い付いて来た。
昇降口で自転車通学の琉司と一旦別れ、校門の前で待ち合わせした。
ゆっくりと靴を履き替え外に出る。
すると、テストも終わりグランドからは部活に励む生徒の声が久しぶりり耳に届いた。
熱い太陽の光を一身に浴びながら、グランドを走るその姿を私はきっと探してしまう。
だから敢えて避けてきたのに、
それでもその声を聞いてしまえば、そちらに目が勝手に向いてしまう。
そして、意図も簡単に彼の姿を見付けてしまう。
「……藤井、早く!!」