竜王様のお約束
白くふかふかのベットの上で、リョクは意識を取り戻した。隣には心配そうに自分を見下ろす母の顔がある。


「・・・母様・・・。」


「リョク、お疲れ様だったわね。
よく眠っていたわ。」


「あ・・・私・・・。」


意識がはっきりしたのか、リョクはゆっくりと起き上がり辺りを見渡した。


「ねぇ母様、コクリュウは?」


ヤヨイは自分に向けられた娘の顔を見て思わず息を飲んだ。


「母様?」


「え・・・ああ、ごめんなさい。
コクリュウさんなら隣の部屋に居るわよ。」


「ありがとう!」


言うが早いかリョクはベットから飛び起きて、隣の部屋へと駆け出す。


「あっ、リョク、待って・・・!」


ヤヨイの制止も聞かず、リョクは勢いよく扉を開け放った。
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