竜王様のお約束
額に手を当てて、フゥと息を吐き、コクリュウはもう1人の同席者の様子を、チラリと伺った。
紫色の流れる長い髪を、しなやかな指で触り、不機嫌な瞳で不貞腐れている同席者は、先日ハクリュウ王に半殺しの目に合わされた、あのシリュウである。
「あたくしはね、コクリュウ。
コウリュウ様から、ハクリュウ王の妃にならないかと、言われたのよ。」
自分に都合のいい所だけを抜粋して、シリュウは事実を述べた。
「・・・つまり何か?
シリュウをハクリュウ王の妃に据えて、巫女はコウリュウ様が自分の寵姫にしようとした、とでも、言いたいのか?」
ワナワナとした表情で、コクリュウはシリュウに問いかける。
シリュウは流し目でコクリュウをチラリと一瞬見て、興味なさ気に答えた。
「そういう意味にも、とれるわね・・・。
それよりあたくし、コウリュウ様に仕返しができるって言うから、こんな汚い所までわざわざ出向いて来てるのよ。
キリュウ、早く方針を決めて。」
「ちょっ・・・シリュウ!
しっ!」
慌ててキリュウは、シリュウの口を塞いだ。
紫色の流れる長い髪を、しなやかな指で触り、不機嫌な瞳で不貞腐れている同席者は、先日ハクリュウ王に半殺しの目に合わされた、あのシリュウである。
「あたくしはね、コクリュウ。
コウリュウ様から、ハクリュウ王の妃にならないかと、言われたのよ。」
自分に都合のいい所だけを抜粋して、シリュウは事実を述べた。
「・・・つまり何か?
シリュウをハクリュウ王の妃に据えて、巫女はコウリュウ様が自分の寵姫にしようとした、とでも、言いたいのか?」
ワナワナとした表情で、コクリュウはシリュウに問いかける。
シリュウは流し目でコクリュウをチラリと一瞬見て、興味なさ気に答えた。
「そういう意味にも、とれるわね・・・。
それよりあたくし、コウリュウ様に仕返しができるって言うから、こんな汚い所までわざわざ出向いて来てるのよ。
キリュウ、早く方針を決めて。」
「ちょっ・・・シリュウ!
しっ!」
慌ててキリュウは、シリュウの口を塞いだ。