恋の扉をこじあけろ
料理はほとんど冬実が作ってきた。
わたしはそれを盛り付けて並べるだけ。
わたしはまだこんなパーティー料理に腕を振るえるようなレベルじゃないから、申し訳程度に鶏の唐揚げを作ってきた。
「いよーし、できた!」
飾り付けを終えたところで、タイミングよくインターホンが鳴った。
「わたし行く」
時間的に、きっと先生か川崎さんだ。
ぱたぱたと小走りで玄関まで行き、ドアを開けた。
「メリークリスマス!」
「わ、わっ!」
なぜかわたしの視界は赤で埋めつくされた。
血なんかではない。
甘い香りが一気に鼻腔をついた。
これは…ば、薔薇?
「女の子は、薔薇が好きだろ。二人にプレゼント」
楽しそうに薔薇を押し付けてくる川崎さんに、自然と言葉が零れ出た。
「ばかじゃないですか」
「なんだと」