ねえ、『好き』だよ?
第5話*届かぬ想い
「幸ーーーーーーーーーー!」
あたしは、思いっきり幸の名前を叫んだ。
悲しみを打ち消すように・・・。


「いってきまァーす。」
「忘れ物ないね?」
「ないよォ。」
「じゃーねー」
「はいよォ。」

横をみたら、ちょうど幸も家を出て、学校へ向かっているとこだった。


学校に着いた頃にはもう、ほぼ皆は、そろっていた。
「かっなでェー♪」
「紀里ィー!」
「おはよォ。」
「おはよ。」
「今日ね、優衣が休みだって。」
「マジでェ!?」
「うん、残念やね。」
「ねェ~」
「話たいこといっぱ~いあったのにィ・・・」
「ね。」

「それよりィ・・・」
「ん?」
「幸って、玲那がいると、HAPPYな感じだよね。」
「・・・・・。」
あたしは、悲しかった。
辛いし、皆にこのこと言ってないから。

泣きたいよォ。ねえ、幸!
心の中でいうけど、


ねえ、好きだよ?



届かぬ想い。
悲しみ。
辛さ。

アナタには、分かるかなァ・・・?

でも想っていられることさえも、
幸せだから♪

こんなことも届かないのか・・・。



この後あたしらどうなるの?
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