†captivity†(休載)
聞こえていたのか、はたまた察してしまったのか。
彼らはあたしを……というより、知歌を睨みつけている。
うわぁ、なにこの迫力。
もはや奏多くんは別の場所に隠れに行ったらしく、姿が見えない。
正しい判断である。
東先輩はにこやかに冷たい視線を。
まぁ、まるで北極のようね、オホホホホ。
緒方先輩は対照的に暑苦しい感じの、いかにも一人殺ってそうな視線を向けている。
オソロシヤ。
「ほらヤバいって、目がイッてるもん」
「知歌言いすぎ、普段はここまでヒドくないよ」
なんとかギリギリフォローを入れるも、知歌の瞳は恐怖で怯えきっている。
あぁ、可哀想に……。
あたしは、よしよしと知歌の頭を撫でてやった。
こんな時こそ姉さんの出番である。
すると、パシン、とあたしの撫でていた手が払われた。
知歌じゃない。
緒方先輩だった。
「なに触ってんだよ」
「……え?」
なぜ、怒っているのだろう?
あたしは払われた手をもう片手で握りしめ、緒方先輩を睨み返す。
「別にいいじゃない。あたしがなにしようとあたしの勝手でしょ?」