†captivity†(休載)


受け入れる以前に、刺激が強すぎて、心臓が壊れそう。

ジタバタ足をもがいて抵抗していると、最後にペロリと唇を舐められてから距離をとった。



全身が、沸騰するくらい、熱い。



「真っ赤」

「……い、いきなりなんですか!?ダメですそう言うのまだ、私、慣れてなくてっ!!」

「いや、こう……もたれてたらムラムラしてきた」

「だからっていきなり、お、お、おしたおおおし、たり、しないで!!!」

「ふーん」



息切れしてる。

汗かいてる。

心臓がやばい。

全身が熱い。

恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい……!!!



あたしは両手で顔を覆い隠して、このどうすればいいのかわからない気持ちを鎮めようとした。

でも、それは心くんが近距離にいる限り、どうにもならなかった。




「先輩、更新は?数学だけないってことはさっきまで勉強……」

「お前さ」

「……み、耳元でささやかないで!!」



頭をなでられ、額にキスをされ、されるがままでどうにもならない。

そんな状態で告げられた。



「煽ってるとしか思えねぇほど可愛いんだけど、気付いてる?」



もう、無理です。







恥ずかしさの限界により、和歌は男の弱点を、ちょっと遠慮しつつも蹴り上げて、ソファーから逃げ出しました。

緒方先輩が起き上がったのは、それから五分後でした。
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