†captivity†(休載)


けれど、いざあのキスから始まってしまうと、途端に余裕が無くなってしまう。

心臓がばくばくするし、心くんを見ていられないし。



ていうか部屋が離れてるとはいえまだみんなこの家にいるんじゃないの!?

そう気にしてしまうと、やはりすぐには受け入れられなかった。



「まだ、他の人たちもこの家いますよね!?」



そう心くんに尋ねると、彼は悩む素振りをする。



「アイツらはこの部屋から遠いとこの部屋に泊まる予定でいるから、こっちに来ない限り大丈夫だ」

「それあたしが大丈夫じゃないやつです!というかやっぱりみんな泊まるんですか!!」

「夜中だからな。客室はいくらでもあるし、話し合いが終われば自由解散だ」



そう言って彼の手が背中を緩やかに撫でる手つきに、あたしは固まる。

なんてフリーダムなのか、いつもこんな感じに自由だったのだろうか。



「なぁ、和歌」



彼の瞳が、あたしを離すまいと絡んでくる。

逃げ場も何もないあたしはこのまま、彼を受け入れることになるんだろうか……。



「そんなに、嫌か」

「……ずるいです。そう聞かれてしまったら、嫌なはずが無いと言ってしまうではないですか」



あたしは、彼を受け入れることが嫌なんじゃない。

心くんだったら、心を決めるのもいいと思ってる。



けれど、それが本当に今でいいのか、他の人もいるこの家で致してしまうのは気が引けるという、そこが問題なのだ。



「わ、かりました。じゃ、じゃあ、間をとりましょう」

「間?」



初めては痛いと聞く。

そんな痛みに、あたしは声を耐えられる気がしない。

絶叫くらいしてしまうかもしれない。

というかキスを思い出すだけでも絶叫しそうなのだ、それくらいあたしは声を我慢することが難しい。



「局部以外なら……いいです、よ」

「なかなかにエグイな、お前」



これでも、譲歩した方だから、褒めて欲しい。
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