チョコレート*ラブ


ここまできたけど……上げるの止めようかな。

覗いている藤田君の隣で、私は泣きそうになった。


沙菜ちゃん、応援してくれてたのに…。

期待裏切っちゃう。


「…うっ」

ああ、もう駄目。

目からは涙がポタポタと溢れ出てきてしまった。

泣いている私に気づいた藤田君は、大きな声で私の名前を呼んだ。

「鈴ちゃんっ!?ちょ、大丈夫?」

こんなことですぐ泣くなんて。


藤田君が大きな声を出したことによって、中にいた菅原君と優子ちゃんが教室から出てきた。

優子ちゃんは『あたし帰るね』と菅原君に言って帰ってしまった。




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