君が好き




とはいえ、状況は変わらない。

加藤が来たら全てが解決すると若干思っていたが
あくまでもそれは俺の思考では、だ。


あの子はきっと加藤についてなんの感情も抱いてないわけで…



「あの、お名前は!?」


そんな俺の気持ちなんて当然全く知らない加藤は
少しせっぱつまったようにそう言った。


そうだよな、
そうだよ俺。

なんでこんな場面でも加藤のことを考えてるとかいよいよ気持ち悪いぞ


「……。」


なんの反応も示さない
その子。

せっかく加藤が話しかけてるっていうのに…。


「一年生、だよね?」


さっきの俺と同じ推測をしたのだろう、加藤がそう言ってもまだなにも答えない。





と、その時



「あ!」


急に吹いてきた強い風。


微かに揺れたその人の姿に
何故だか気が付けば駆け寄っていた。










「…よかった、落ちなくて」






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