森の人
「こんなのに刺されてたら…」
「ゾッとしますね」

コウヘイのその言葉に、改めてその獣の驚異に身震いする三人。

自分達が置かれている状況の深刻さに、再び恐怖が甦った。

「あのー、それ、使えないですか?」

澤山が獣の牙や爪を指差して言った。

澤山が指差すその先を見て、

「そうか!」
「この牙や爪を使って、新しい武器を作ればいいんだ」

拓也が言った。

「あの木の槍の先にくくりつけよう」

そして、獣の全身をくまなく見ながら、使えそうな部分を探す。

「この髭はロープに使える」
「この毛皮で袋を作ろう」

その目には、希望が満ちていた。

そして再び指揮を執る。

「俺とコウヘイで、毒草を採ってくるよ」
「澤山君はこの牙と爪を何とかして剥がしてくれないか?」

「分かりました」

「私も拓也と一緒に行く」

茜が甘えた声で言った。

「駄目だ!危険すぎる!ここに居てくれ」

「何よ」

そう言ってふてくされる。

「コウヘイ、行こう」

そう言って拓也達は、森の中に入っていった。
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