森の人
―『俺の名前は藤川。藤川…。よろしくな』

『紹介するよ。こいつは彼女の…』

『どうも。…です。井田…。よろしくね』―


―「い、今のは…?夢…?」
意識が戻った澤山。
「何だか懐かしい…」
まだもうろうとする中、夢の余韻にひたっている。
「あれ?どんな夢だったかな?」
時間が経つにつれ、夢の記憶が消えていく。
「さっきのは夢…、ここは現実…」
ぼやけた意識で、記憶を溯っていく。
「みんなは?」
記憶が「その時」に辿り着き、勢い良く飛び起きる。
「っ!つ…」
痛む後頭部を押さえる。
「こ、ここは?」
頭を押さえながら、辺りを見回した。
冷たい地面に岩の壁。
「!」
壁の反対側には鉄格子。
「誰か」
畳三畳分程の、牢屋のような空間から、鉄格子を揺らして助けを求めた。
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