ひとつ、ベッドの中
「……うん。もちろん考えてる」


凌ちゃんの前では、素のあたしだけを見せたかったのに。


凌ちゃんの前でも演じなきゃいけないなんて辛すぎる。



「よかった」


純粋に友達の恋を応援しているのか、明るい笑顔になる。


その友達の恋は残念ながら叶わないのに。


「詩織に彼氏が出来たら、俺も安心するし」





応援している友達の好きな相手が自分だって。






ほんとに気づいて、ない―――?


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