ひとつ、ベッドの中
初めて凌ちゃんと一緒に寝てから、10年の月日が経過した。


今でも眠れない日は、凌ちゃんはあの頃と変わらずあたしを抱き締めながら寝てくれる。


最近では干渉しあうこともない仮面夫婦の両親。

そんな二人が昨夜久々に派手な喧嘩をして、あたしは凌ちゃんの所へ逃げてきたんだ。


「わぁ、美味しそう」


テーブルの上には、ごはんにお味噌汁、納豆、焼き魚、玉子焼きが並んでいた。

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