ひとつ、ベッドの中
凌ちゃんは香澄さんに話したって言ってた。


確かに――



「そんなの聞いて平気でいられるわけないだろっ……」


宏太君の顔はいつになく歪んでいた。


「普通に考えれば……っ」


それはあたしを責めているようにも思えて。


返す言葉を失う。




……そう…か。



それなら香澄さんへのあたしの態度も納得できる。


彼女の余裕なんかじゃない。



むしろ、凌ちゃんの幼なじみであるあたしと仲良くしようとしてくれていただけ。





――何も知らなかったんだから―…






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