ひとつ、ベッドの中
「あ……」


思い出したようにお母さんが顔をあげる。


「隣に路駐されてるあの邪魔な赤い車、前の奥さん、つまりあの子の実の母親の車なのよ」


おもむろに、窓の向こうの凌ちゃんちを見て。


「昔も水商売してたらしいけど、相変わらずなのね。いまは借金抱えて、息子にホストまがいのことをさせてるって近所の人が言ってたわ。間違っても詩織は関わらないで頂戴ね」




あたしはただ、

呆然と立ち尽くすだけ。


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