ひとつ、ベッドの中
「…うん」


あたしは横から腕を伸ばして、あたしよりずっと大きな凌ちゃんを抱き締めた。


こんな頼りない腕じゃ全然足りないけど、

あたしの温もりが全部凌ちゃんに届くように。


……優しく。



はかり知れない痛みを想うと、涙が止まらない。

声に出さないように、涙をこぼした。



そんなあたしの体に力が加わる。


凌ちゃんの腕が、あたしの背中に回ったのだ。


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