ひとつ、ベッドの中
「火を止めてから味噌を入れる。これ味噌汁作りの鉄則だろ」

「そんな鉄則知らないもんっ」

「小学校の調理実習で味噌汁作ったろ?」

「そんな昔のこと覚えてるわけないじゃん!」

「詩織の方が俺より記憶は新しいはずだぜ?」


…確かに。

それが事実なら、一つでも年下のあたしの方が記憶は新しいはず。


「まったくあなた達は…」


そんなやり取りに、後ろから呆れ声。


フォーマルスーツを着たお母さんがあたし達を見て笑っていた。

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