ひとつ、ベッドの中
高校を卒業したら、凌ちゃんと一緒に暮らす。


その約束は今となっても変わっていない。


「…なんて、詩織に母親らしいことしてこなかったくせに、今更言えた義理じゃないわよね」


そう言って卵焼きに箸を伸ばしたお母さんは『あら、美味しい』と顔をほころばせた。


胸が締め付けられる。


この家が嫌で、あたしには凌ちゃんしかいないと思っていた。

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