ひとつ、ベッドの中
「え?う、うん……まぁ…」


実のところ、比率で言ったら、凌ちゃんの態度の方がこの難しい顔の大方を占めている。

阿部君には申し訳ないけど……。


「アンタもねぇ、告白したならしたで、返事が来るまで大人しくしてなさいよ。男はギャーギャー言わずに黙って待つべし!」


「はいはいよ~」


しょんぼりしながら去る阿部君の背中が、なんだか可愛かった。


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