鏡の国のソナタ
「いやぁっ! 嫌よ!
なに、勝手に、死んだあとの相談してるのよっ!
あたしは、そんなこと頼みに来たんじゃないわっ!」
素奈多は、さっきまで座っていた窓際の椅子の近くに置いてあった、よく切れそうな薄い刃物を手に取った。
ディスポーザブルのメスだった。
素奈多は、自分の喉元にそれを突きつけ、懇願するように言った。
「おねがい……。クランを助けて……。
代わりに、あたしの命、あげるから……。
クランが助かるなら、あたし、死んでもいいから……」
なに、勝手に、死んだあとの相談してるのよっ!
あたしは、そんなこと頼みに来たんじゃないわっ!」
素奈多は、さっきまで座っていた窓際の椅子の近くに置いてあった、よく切れそうな薄い刃物を手に取った。
ディスポーザブルのメスだった。
素奈多は、自分の喉元にそれを突きつけ、懇願するように言った。
「おねがい……。クランを助けて……。
代わりに、あたしの命、あげるから……。
クランが助かるなら、あたし、死んでもいいから……」