鏡の国のソナタ
素奈多はカッとなった。


「あんたなんか、嫌いよっ!」


素奈多は、掴まれていないほうの拳でクランにポカっと殴りかかった。

そのゲンコツも、クランにたやすく受け止められる。

「ああ、嫌いでけっこうだね」

クランは、ふっと笑った。

「だけど、嫌いだろうがなんだろうが、俺を作ったのはおまえだ」

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