蒼い時
仕事以外に逃げ場の無い私は、少しずつ彼とのやり取りに安らぎを感じ始めていた。


別の世界、煩わしい人間関係も無い。探りをいれることも無い。


たわいもない会話の中に、優しさを感じていた。


少しずつ会話の中で、色々な事がわかり始める。それは、直ぐにイエスかノーを求められる私にとって新鮮だった。


仮に、彼が年齢も近く感性が合うとしても、恋愛とは別の話だと思う。


心の何処かで、バーチャルでの出来事だと壁を作っているからだ。


それでも、おはようとコメントがあれば、気分は良い。


少なくとも、それを書いている間は、私の事を気に掛けてくれているのだと思う。


誰かが自分の事だけを考える。それは、素敵な事なのだから…
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