i miss you…。:*
後ろから抱え込むように抱き締めてくれてる
想司の肩が微かに震えていた
左手で想司の頭を優しく撫でる
『おかえり』
『...ただいま』
首もとに顔を埋めていた想司が顔をあげ
私の顔を覗きこむ
なにか言いたげな瞳が胸に響いた
それに私は微笑むと、包丁をシンクに置き
想司の視線を背中に感じながらも
お風呂場へと向かった
傷口にシャワーが当たらないように
血を洗い流していく
血が足りないのかクラクラする頭を
抱え込むように座りこみ
静かに涙を流した
感情なんてあってないようなもので
何で泣いてるのかも分からなかった
辛い? 悲しい? 苦しい? 痛い?
ただひたすらに流れ落ちる涙
もしかしたら、心の何処かで感じてた
認めたくない事実を
分かってたのかもしれない...