俺様ホストに愛されて


本当、いい加減にして。



「いくら言われても、あたしの気持ちは変わらないから」



胸が痛まないと言ったらウソになる。



だけど、あたしは太一に嫌われるようにわざと冷たい言葉を次々と吐き出す。



「うんざりだよ、そういうの。太一の気持ちとかすっごい迷惑。はっきり言ってウザいよ」



ひどいことを言うあたしを、早く嫌いになって。



とにかく、早く終わらせたかった。



こんな話し合いをしていても、意味がないしもう疲れた。



「写メとか電話とかメールとか……ストーカーみたいで怖かったし。もう、こそこそ嗅ぎ回るのは迷惑だからやめてね」



「は⁉写メ……?」



動揺を隠せない様子の太一に、あたしは言葉を被せる。



「もう二度と会いたくないし、部屋にある私物とか全部捨てたから。あ、太一もあたしの物全部捨ててね。どうせ、大した物置いてなかったし」



太一の部屋に忘れた指輪を思い出し、そう言った。



あの日、その指輪を取りに行って浮気現場を目撃したんだ。


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