俺様ホストに愛されて


今日のリュウは私服だからか、いつもと雰囲気が違っててなんだか照れ臭い。



スーツ姿もいいけど、カジュアルでオシャレな私服姿も割と好き。



「俺らさ」



寄り添うように隣に立って、あたしの腰に手を回すリュウ。



そして、耳元に唇を寄せながら囁くように言葉を放った。



「今日で1ヶ月だって知ってた?」



耳元がくすぐったい。


リュウの声は甘くあたしの胸を貫いた。



「記念になんか買ってやるよ。なにがいい?」



腰に回した手をぐっと引き寄せて、リュウはあたしをレディースフロアへと誘う。



「ちょ、リュウのプレゼント買いたいんだけど」



ちなみに今日で1ヶ月だということはもちろん覚えている。



リュウも覚えてくれてたんだ。


記念日なんて興味がなさそうに見えるのに。


ささいなことがめちゃくちゃ嬉しい。


< 187 / 402 >

この作品をシェア

pagetop