俺様ホストに愛されて
「俺のはいいから」
「で、でもっ」
そんなやり取りをしている内に、メンズフロアからどんどん足が遠退いて行く。
結局、半ば強引にジュエリーショップが立ち並ぶ一角に連れて来られた。
「これとこれとか、デザインそんな変わらなくね?」
ショーケースの中の小さなハート型のネックレスを見て、リュウが首を傾げた。
「そんなことないよ。ハートの大きさが若干違うもん」
「そうか〜⁉俺には違いがよくわかんねぇ」
ジュエリーショップは大好きだけど、このお店は他のお店と比べてかなりお高めなので、いつも素通りする。
「リュウは女心ってものを全くわかってないね」
なんてからかうように言ってみたり。