俺様ホストに愛されて


「いいよ、妃芽のだけわかってたらそれで」



しれっとそう口にするリュウ。恥ずかし気もなく言うところが、慣れてるように思えて複雑。



ホストだからそんなセリフが当たり前のように身に付いてるのかな。



顔を赤くするあたしに、リュウはクスッと笑ってみせた。



「これとかいいんじゃね?付けてみろよ」



そう言ってリュウが指差したのは、小さなダイヤがハート型に散りばめられたピンキーリング。



「あ、可愛い」



リュウが店員さんに言って、付けさせてもらうことになったけど。



なにも言っていないのに、あたしの好みのドストライクを突くリュウは本当にすごい。



ホストだから?



なんて、なんでもそこに結び付けるのはダメだよね。



付けた感じもすごく可愛くて、一目でそれを気に入った。



うわっっ‼

でも‼

さ、30万⁉



値札を見て、内心かなりキョドった。



だって、ありえない。



こんな値段‼


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